このマヒログの読者の方の中には、「ブラックカード」という言葉を耳にしたことがある方がおられると思います。ブラックカードには、大御所の芸能人や羽振りのいい社長さんが持っている(持たされている?)というイメージがあります。
実は「ブラックカード」という名称のクレジットカードはなく、「ブラックカード」とは、クレジットカードのグレードを指します。
ブラックカードに関しては、カード会社から公式にリリースされている情報が少なく、さまざまな噂や都市伝説が飛び交っており、謎に包まれています。
そこで、今回は、「ブラックカード」につきまして、基本的な事項と特長を含めご紹介します。
「ブラックカード」とは、「ブラック」という言葉にもありますように、「黒色のカード」を指すことがありますが、一般的にはクレジットカードのグレードを指します。
クレジットカードは、各社からさまざまなデザインのものが発行されています。中でも、一部の人だけが持つことができるカードが、「ステータスカード」と呼ばれるものです。このステータスカードには、
・ゴールドカード(金)
・プラチナカード(白金)
・ブラックカード(黒)
の3つがあります。これらのうち、最高峰のグレードに位置するのがブラックカードです。
ブラックカードは、ごく一部の限られた人しか持つことができないステータスカードです。芸能人やタレント、大企業の社長、政治家など、一握りの人しか所有できないともいわれています。
ブラックカードとは、本来、アメリカン・エキスプレスが発行している「センチュリオン・カード」のことを指していましたが、現在では、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」のほかにも、ブラックカードと呼ばれるカードは存在します。代表的なブラックカードは、以下のとおりです。
・「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」
・「ダイナースクラブ プレミアムカード」
・「JCB THE CLASS」
・「ワールド Mastercardカード」
・「Visa Infiniteカード」
次に、ブラックカードの元祖ともいえる、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」についてご紹介したいと思います。
「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」の年会費は、35万円(税別)です。これは、「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」の2倍以上の金額です。また、他社のブラックカードの年会費よりも高く設定されています。これに加えて、初年度には入会金が必要です。
「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」の取得には、審査はありません。アメリカン・エキスプレスからのインビテーション(招待)によってのみ、取得が可能です。
このインビテーションを得るには、1ランク下のグレードであるプラチナカードの会員を目指す必要があります。そして、プラチナカードの会員になるには、1ランク下のグレードであるゴールドカードの会員になり、利用実績を地道に積み上げていく必要があります。
したがいまして、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」取得は、「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の会員になることから始まります。
また、当然のことながら、年会費35万円(税別)を支払えるだけの経済力が必要となります。そのためには、相当の年収が安定してあることが必要でしょう。
次に、主な特長をご紹介します。
「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」には、高い年会費に見合った価値のある特典が数々用意されています。また、最高峰のグレードのカードだからこそ受けられる、ならではのVIPサービスもあるようです。水戸黄門でいうところの印籠のように、「ブラックカード」という権威にあずかって、付帯サービスを考えてうまく利用すれば、年会費の元は取れるのではないでしょうか。
(1)利用金額に一律の制限なし
「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」には、利用限度額がありません。カードで無制限にショッピングができます。
これは、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」が、それだけの利用額を一括で決済するだけの資産のある人のみが持てるカードだからでしょう。
(2)専任コンシェルジュサービス
無料の秘書サービスです。専任の担当者(コンシェルジュ)が、24時間365日サポートをしてくれます。例えば、調べ物をしてもらったり、レストランや航空券の予約をお願いしたりするのに便利です。忙しいビジネスパーソン、旅行をする機会が多い人などには、それなりにメリットがあるでしょう。
なお、専任コンシェルジュには、旅行関係を担当する「トラベルコンシェルジュ」と、日常の買い物や食事を担当する「パーソナルコンシェルジュ」がいます。
(3)レストランやショップでの優待サービス
アメリカン・エキスプレスは、多くの高級レストランやブランドショップと提携しています。「人の紹介がないと入れない」というお店も数多くあります。
「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」を持っていれば、「アメックスからの紹介」ということで、いわゆる「一見さんお断り」のお店も利用できます。
予約をとるのが難しいレストランでも、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」会員専用のテーブルがあらかじめ用意されていることがあるようです。
また、ルイ・ヴィトン、ティファニーなど、高級ブランドショップでも優遇されるサービスがあります。このサービスでは、営業時間外でも、会員のためだけにお店を開けてくれ、プライベートで買い物をすることができます。
(4)ホテルのアップグレード
アメリカン・エキスプレスが提携しているホテルへ宿泊すると、スイートルームへ無料アップグレードされます。
さらに、宿泊時には、ギフト券が無料でプレゼントされたり、部屋のテーブルにさりげなくプレゼントが置かれていたり、チェックアウトの時間を無料で延長してくれたりといったVIP待遇のサービスが受けられます。
ブラックカードを持っていることで、ホテル側もこのようなお客を大切にしたいと考えますので、対応も良くなります。
(5)ジェット機のチャーター
「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」ならではの特典として、プライベートジェット機のチャーターがあります。
利用料を支払う必要がありますが、電話を一本かけるだけでコンシェルジュがすべての手配をしてくれますので、利用の手続きなどの手間が省けます。
(6)お誕生日プレゼント
毎年、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」の会員に対して、誕生日にプレゼントが送られます。これまでご紹介してきました特典と比べて些細なものではありますが、会員を大切にしようという気遣いが伝わってきます。
今回は、「ブラックカード」について取り上げました。
ここ最近でも、人気芸能人がブラックカードと思われるカードを使って支払いをしているシーンがテレビ番組で放送されたようですが、ブラックカードは、なにも有名人でなければ取得できないというわけではありません。一般の方であっても、取得できるチャンスはあります。
しかしながら、ブラックカードに関する情報が少ないのが現状です。例えば、アメリカン・エキスプレスは、「センチュリオン・カード」の会員以外に対して広告などのマーケティング活動を一切行わない方針であるとのことであり、会員以外には情報が伝わりにくくなっています。
ブラックカードを取得するには、まずゴールドカードからスタートし、プラチナカードを経るというルートをたどります。ブラックカード取得までの過程では、利用実績を地道に積み上げていく必要があります。プラチナカードを保有し、利用実績を重ねて行けば、ブラックカードも決して夢ではなくなってくるのではないでしょうか。
年会費は高いですが、最高峰グレードのカードならではのサービスが付帯しています。最高グレードというカードの権威にあずかり、付帯サービスを考慮してうまく利用すれば、年会費の元は取れるのではないでしょうか。
人生は一度きりです。その人生において日々を漫然と過ごすのは、もったいない限りです。人生の楽しみの一つとして、上位クラスのカードにチャレンジしてみるのも、いいのではないでしょうか。
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