「プロパーカード」という言葉を聞いたことがありませんか?
クレジットカードを作るときなどによく見る言葉ですが、その意味を正確に理解している人は実は少ないです。このプロパーカードという言葉は、人によって定義が様々で、厳密な意味で捉えている人もいれば、広い意味で捉えている人もいます。厳密な意味でのプロパーカードは、高いステータスを象徴するカードにもなります。
プロパーカードは、「その言葉を知らないから損をする」という類のものではありませんが、クレジットカードを利用している方であれば、意味がわかっていた方がいい言葉のひとつです。
はじめに、プロパーカードの定義を知っておきましょう。
■プロパーカードは国際ブランドオリジナルのクレジットカード
プロパーカードとは、国際ブランドが発行しているクレジットカードになります。
国際ブランドについては、後日改めて記事を作成しますが、簡単にいうとVISAやJCBなどが国際ブランドであり、お店に貼ってある次のようなシールが国際ブランドになります。
VISA、JCB、Master、American Express、Diners Club
普通は、上記のような国際ブランドと提携した会社がクレジットカードを発行するのですが、プロパーカードは国際ブランドが直接発行しているカードになります。
ちなみに、国際ブランドと提携した会社が発行しているクレジットカードを提携カードと言います。
引用:すごいカード相談所
少し難しい書き方をされていますが、プロパーカードとは「国際ブランドが直接発行しているカード」ということです。
反対の意味の言葉に提携カードがあります。提携カードというのは、「ファミマTカード」や「ANA VISA カード」などです。「ファミマTカード」の場合は、ファミリーマートがJCBと提携して発行しているクレジットカードです。「ANA VISA カード」の場合は、ANA がVISAと提携して発行しているクレジットカードです。こうして対比してみるとなんとなくプロパーカードと提携カードの違いがわかってきませんか?
日本で発行されているクレジットカードの中で、厳密な意味でのプロパーカードは3種類しか存在しません。
ここでは厳密な意味で呼ばれるプロパーカードをご紹介しておきましょう!冒頭に説明したとおり厳密な意味で呼ばれるプロパーカードは、次の国際ブランド企業が発行しているカードとなります。
・アメリカン・エキスプレスが発行するクレジットカード
・ダイナースクラブが発行するクレジットカード
・JCBが発行するクレジットカード
上記の各企業とも国際ブランドの企業であり、ブイランドライセンスの発行とクレジットカードの発行の2つの業務を行っている企業で、この3つの企業から発行されるクレジットカードが厳密な意味でのプロパーカードとなります。
引用:クレジットカード大学
このように、アメリカン・エキスプレスとダイナースクラブとJCBの3種類しか日本国内で発行されているプロパーカードは存在しないのです。
世界的にも高いシェアを占めており、日本人も使用者の多いVISAカードやMaster Cardは、プロパーカードを発行していない、提携専門の国際ブランドです。
ここまでの説明を読んでいただいた人の中には「自分の考えていたプロパーカードの意味と違う」という人や、「楽天カードやイオンカードなどもプロパーカードだと聞いたことがある」という人もいると思います。実は、これにはプロパーカードという言葉が持つ曖昧さに原因があります。
冒頭で「プロパーカードには厳密な意味と、広い意味の2種類の捉え方がある」というお話をしました。厳密な意味でのプロパーカードは日本に3種類しか存在しませんが、広い意味でのプロパーカードになると、日本国内にもたくさんの種類が存在します。では、広い意味でのプロパーカードの定義を見てみましょう。
広い意味でのプロパーカードとは、国際ブランドのライセンスを持っていない企業が発行するクレジットカードを含んで呼ばれていて、あくまで発行するクレジットカードに付ける国際ブランドは提供を受けているカードも含まれてしまうのです!
三井住友カード
セゾン
イオン
ライフ
例えば、上記の企業は国際ブランドのライセンスは持っていませんよね。ですがクレジットカード会社であり、自社でクレジットカードの発行を行っています。
ほとんどの方が知っている知名度の高いクレジットカードと言えば、三井住友カードが発行する「三井住友VISAカード」で、国内で発行される「VISAカード」と呼ばれるクレジットカードは、ほとんど「三井住友VISAカード」を指して呼ばれていると言っていいでしょう!
引用:クレジットカード大学
このように、捉え方を変えるだけでプロパーカードの範囲はかなり広くなります。
世間一般では、こちらの広い意味でのプロパーカードの方が使用されることが多いようです。
プロパーカードの大きな特徴のひとつは、その高いステータス性です。
広い意味でのプロパーカードの捉え方で見ると、イオンカードやライフカード、楽天カードなどといった流通系で年会費無料のプロパーカードも中に含まれるため、ステータスが高いとは言いにくいです。しかし、厳密な意味でのプロパーカードは、持っているだけでも高いステータスの保障になります。なぜなら、厳密な意味でのプロパーカードは、クレジットカード会社が直接審査をした上で発行しているため、審査の目も厳しくなるのです。
プロパーカードはカードステイタスが圧倒的に高い
では、プロパーカードと提携カードにはどのような違いがあるのでしょうか?
その最大の違いは何と言ってもそのカードステイタスにあります。
一概にプロパーカードだからステイタスが高い、提携カードだからステイタスは低い、というような事は言えませんが、事実上プロパーカードに関してはクレジットカード会社が直接審査の上発行しているカードだけあって、その審査も厳し目です。
しかし、その分だけ申込者に高い社会的な信用力(年収やクレヒスなど)が無いと取得できない=ステイタスが高いという図式が成立します。
またプロパーカードに関しては各種ゴールドカードなどの上級カードの発行も行っており、その最上級であるブラックカードの発行も行っています。
提携カードではゴールドカード止まりな事が多いので、さらにその上を目指すのであればよりステイタスの高いプロパーカードの取得がマストですね。
引用:クレカツ
ということで、ゴールドカードやプラチナカードの取得を目指すのであれば、まずプロパーカード取得することから始めなければいけません。
ただ、逆に提携カードには提携カードのメリットがあります。例えば、特定の店舗やサービスを受ける上で提携カードには様々な特典が付くケースが多いです。普段のライフスタイルの中で利用頻度の高い店舗と提携しているカードはメリットが多いと言えます。一概にどちらの方が優れているという訳ではないのです。
プロパーカードは、アメックス、ダイナース、JCB など国際ブランドが直接発行しているカードのことをいいます。
一般的にはこのプロパーカードの方がステータスが高いと言われています。ただし広い意味でのプロパーカードには、様々な種類があり、中には年会費が無料のクレジットカードなども存在します。プラチナカードを目指すならプロパーカードですが、実際の生活面でのメリットなどを重視すれば提携カードもメリットはたくさんあります。どちらを選ぶかはご本人のライフスタイル次第になるでしょう。
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飛行機を使って旅行や出張をされることが多い方にとっては、マイルの存在は気になるところです。
「クレジットカードを利用すると、さらにお得にマイルをためられる」というような話を聞いたことがある方もおられるかと思います。
そこで今回は、ANAカードでマイルをためることを想定し、ANAカードの基本的な事項、実質的なコスト、このコスト面からお得な「ANAワイドゴールドカード」を中心に、ご説明したいと思います。
はじめに、ANAカードの基本的なことについてご紹介します。
ANAカードは、グレード(ランク)に応じて、次の4つに分類されます。
ANAカードの選択肢
・ANA一般カード (年会費2,000~7,000円(税別))
・ANAワイドカード (年会費7,250円(税別))
・ANAワイドゴールドカード (年会費14,000~31,000円(税別))
・ANAプラチナカード (年会費70,000~155,000円(税別))
下に行くほどグレードが高くなります。これらのカードのうち、年会費が安い「ANA一般カード」の特徴を次にご説明します。
ポイント有効期限
ANA一般カードのラインナップは、VISA、MasterCard、Suica、TOP&ClubQ、JCB、JCB ZERO、ToMe CARD PASMO JCB(通称ソラチカ)、アメリカン・エキスプレスの8種類です。マイル還元率は、JCB ZEROを除いて、すべて1%です(JCB ZEROは0.5%)。
年会費が7,000円(税別)のアメリカン・エキスプレスは、さらに年間6,000円のポイント移行コースに登録すると、ポイントに有効期限がなくなります。これは大きなメリットといえるでしょう。
年会費の超割引
また、三井住友カードが発行する4種類のカードは、「マイ・ペイすリボ」に登録して1年に最低1回決済に使えば、年会費が、VISAとMasterCardでは1,025円、SuicaとTOP&ClubQでは751円にまでそれぞれ割り引かれます。
なお、「マイ・ペイすリボ」とは、カード利用者があらかじめ指定した毎月の支払い金額を超えた分がリボ払いとなる支払い方法のことです。詳しくは、三井住友カード株式会社の公式ホームページをご覧ください。
三井住友カード株式会社の公式ホームページ「マイ・ペイすリボ」
マイルの稼ぎやすさ
上でご紹介した4種類のカードをすべて発行した場合、年会費は3,552円(税別)です。毎年、継続ボーナスとしてカード1枚につき1,000マイル追加されます。1マイル=0.96円の計算となります。この4種類のカードを決済に使わず所有しているだけでも、毎年4,000マイル追加されることになり、楽にマイルを稼ぐことができます。
移行手数料
継続ボーナスはカードポイントとしてではなく、ANA本体から直接マイル口座にANAマイルが振り込まれますので、マイル移行費用は一切かかりません。新規入会キャンペーンの条件が良いときに、順次発行していくのがよいでしょう。
一方、ANA JCB一般カードには、年会費割引がありません。しかし、年会費は2,000円(税別)で、継続ボーナスが毎年1,000マイル追加されます。1マイル=2円の計算となります。こちらも、新規入会キャンペーンの条件が良いときに、発行していくのがおすすめです。
ANAカードは、年会費だけに注目しても、お得なのかどうかよく分かりません。ここで、そもそも、ANAカードを保有する目的は何であったのか、思い出してみましょう。その目的とは、「マイルをためる」ということではなかったのでしょうか。
このような目的から、ANAカードは、年会費とマイル移行費用のセットで、実質的なコストを考える必要があります。
一例として、ANA VISAカードの各グレードで、「マイ・ペイすリボ」と「WEB明細」を併用して年会費割引を受けた場合の実質的なコスト(年会費+マイル移行費用)の比較を、以下の表にまとめました。ご参照ください。
コスト比較
カードの種類 | 年会費(税別)
(A) |
マイル移行費用(税別)
(B) |
実質的なコスト(税別)[(A)+(B)] |
ANA VISA Suicaカード
(一般カード) |
751円 | 6,000円 | 6,751円 |
ANA VISAワイドカード | 6,275円 | 6,000円 | 12,275円 |
ANA VISAワイドゴールドカード | 9,500円 | 0円 | 9,500円 |
毎年、ポイントをマイルに移行する場合、VISAで「マイ・ペイすリボ」と「WEB明細」を併用すると、「ワイドゴールドカード」ではマイル移行費用が無料になり、全体的なコストは格下の「ワイドカード」よりも安くなります。また、「ワイドゴールドカード」のコストは、一般カードとわずか2,749円の差です。
さらに、この2,749円という差は、毎年追加される継続ボーナスの1,000マイル、そして、マイル還元率の違い、保険、その他の特典(ベネフィット)を考慮すると、ほとんど誤差の範囲内といえるでしょう。特に、年間決済額が300万円を超える場合は、なおさらです。
上でご説明しましたとおり、「ワイドゴールドカード」の実質的なコストは、一般カードとわずかな差です。このため、「ワイドゴールドカード」についても、ぜひ知っておきたいところです。
そこで、一般カードよりも2ランク上のANAワイドゴールドカードの特徴と、そのメリットについてご説明します。
ANAワイドゴールドカードには、VISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースの5種類があります。
新規入会時と毎年の継続ボーナスマイルは、ワイドカードと同じ2,000マイルです。フライトマイル積算率も、ワイドカードと同じです。特典に関しては、ワイドゴールドカードの方がやや良くなっています。
また、一般カードと違い、ショッピング枠の与信が100万円以上ありますので、限度額を過度に気にすることなく利用することができます。なお、使い続ければ、200万円または300万円までショッピング枠の増額も可能です。
ANAワイドゴールドカードの最大のメリットは、カードでたまったポイントのマイル移行費用が無料という点です。特に、三井住友カードが発行する2種類のANA VISA/MasterCardワイドゴールドカードは、先にご紹介しましたとおり、「マイ・ペイすリボ」と「WEB明細サービス」を併用すると、年会費が9,500円にまで割り引かれ、還元率も高くなりますので、非常にコストパフォーマンスが良いといえます。
また、年会費がさらに高いANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドと、ANAダイナースにもメリットがあります。
これらの2種類のカードには、入会キャンペーンでもらえる大量マイル(「入会から○ヶ月以内に○万円利用で○万マイル」というもの)と、ポイントサイト経由の入会でもらえる大量ポイント(「ポイントサイト経由の入会で○万ポイント」というもの)があります。
ポイントサイト経由の入会で数万の大量ポイントをうまく組み合わせると、6~7万マイルもたまる場合があります。3か月で大体30~40万円の決済が目安になりますので、普段から毎月10万円以上のカードの支払いがある人は、これらのカードを検討する余地がありそうです。
なお、入会キャンペーンやポイントサイト経由の大量マイルは、カードを一度発行してしまうと、二度と獲得する機会はありません。時期によって入会キャンペーンの内容が微妙に変わりますので、内容とともに相場を見極め、適切なタイミングで発行するようにしましょう。
そして、ANAワイドゴールドカード保有のメリットで忘れてならないのは、ANAマイルから「ANA SKYコイン」への交換比率アップです。「ANA SKYコイン」は、ANAの公式ホームページ上での航空券や旅行商品の支払いに利用可能な電子クーポンです。ANA一般カードの場合、50,000マイルの交換でその1.5倍の75,000コインになるのに対して、ワイドゴールドの場合は、1.6倍の80,000コインになり、お得です。
ANAマイルからANA SKYコインへの交換についての詳細は、ANAの公式ホームページをご覧ください。
ANAの公式ホームページ「ANA SKYコイン」「ANAマイレージクラブ」
では、ANAカードでは、どの国際ブランドを選ぶとよいのでしょうか。以下に、ANAカードの国際ブランド別の特徴をまとめました。ご参考ください。
これらの国際ブランドのカードは、三井住友カードから発行されています。ANA一般カードからゴールドカードまで、「マイ・ペイすリボ」と「WEB明細サービス」の併用によって年会費が抑えられ、マイル還元率も上げられるのが大きなメリットです。また、世界中に利用できる店舗が非常に多く、決済カードとして万能といえます。
JCBはかつて、マイル移行費用が安く、高額利用におけるボーナスに魅力があったため、低コスト運用を重視する人にとっては、魅力がありました。現在では、これらの特典が改悪されてしまい、ソラチカ以外のJCBの利用価値は、以前よりも低くなりました。
こちらのブランドも、世界の多くの国や地域で利用可能であり、特に、ハワイやグアム、台湾、韓国といった日本人が多く訪れる観光地では、有用といえるでしょう。
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドカードは、定期的に魅力的な入会キャンペーンを行っています。このキャンペーン時にカードを発行し、その後、使い勝手、利用状況などに応じて、保有を継続するか、解約するかを決めていくのがよいでしょう。高額の年会費を支払う余裕があれば、ポイント有効期限のないANAカードとしての利用価値があるのではないでしょうか。
(4)ダイナース
これまでご紹介した国際ブランドと比べて、加盟店が少ないのですが、特典は比較的充実しています。
2015年12月以降、発行会社が三井住友トラストクラブ株式会社に代わりました。従来からの顧客層と年会費の高さを考えると、今後、特典は大幅に改悪されないと思われます。大量ポイント、大量マイルなどを伴う入会キャンペーンが行われた場合には、発行を検討してみてもよいでしょう。
いかがでしたか。今回は、ANAカードの選び方について、ご説明してきました。
そもそも、ANAカードを保有する目的は、「マイルをためる」ことです。カードを保有し上手に運用していくには、年会費だけではなく、マイル移行費用とセットで、実質的なコストを考える必要があります。
また、ANAカードには、カードの種類によって、さまざまな特典があります。これらの特典の内容やこれらが得られるタイミングとともに、特典が享受しやすく、また、利用する価値があるものであるかなど、カードの使い勝手を比較・検討することも重要です。
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海外に行くと、ホテル、レストラン、ショッピング施設など、さまざまな所でクレジットカードを利用する機会があると思います。
例えば、外国のデパートでショッピングをして、その代金をクレジットカードで支払ったとします。この場合、カード会社から後日、日本円に換算した料金が請求されます。
その際の日本円と外貨との間の為替レートは、クレジットカードの国際ブランドによって異なるのです。ニュースなどで見かける外国為替市場のレートが、そのまま適用されるわけではありません。
そこで、今回は、クレジットカードの為替レートについてご説明したいと思います。
日本で発行したクレジットカードはそのまま海外でも利用できますが、外貨での利用代金は、クレジットカード会社が日本円に換算して請求します。
しかし、クレジットカードの国際ブランドによって為替レートが異なることは、あまり知られていません。
そこで、国際ブランドごとの基準になる為替レートと為替手数料を以下の表にまとめました。ぜひご参照ください。
国際ブランドの為替手数料一覧
国際ブランド | 基準になる為替レート | 為替手数料 |
Visa | Visaインターナショナルのレート | 1.63%* |
MasterCard | MasterCardインターナショナルのレート | 1.63%* |
JCB | JCB所定のレート | 1.60% |
American Express | 主要な外国為替相場情報からAmerican Expressが選択した銀行間レート | 2.00% |
ダイナースクラブ | 指定金融機関の為替相場 | 1.30% |
多くのクレジットカード会社では1.63%ですが、クレジットカード会社によっては為替手数料が異なることがあります。
上の表では、為替手数料1.30%のダイナースクラブの為替レートが良さそうに見えますが、実はそうとは言い切れません。それは、基準になるレートが異なるからです。
Visa、MasterCard、JCBでは、基準になる為替レートは公表されています。しかし、アメリカン・エキスプレスとダイナースクラブでは、残念ながらデータが公表されていません。
また、海外で利用したクレジットカードの売上データがいつクレジットカード会社に届き、いつの為替レートで換算され、実際にいくら請求されるのかまでは分かりません。
すべての国際ブランドのクレジットカードを使って実際に商品を購入し、為替レートの実測値を独自に調査しているサイトがあるのをご存知でしょうか?そのサイトとは、次に示すものです。
クレジットカード完全比較「為替レートの良いクレジットカードでお得に海外旅行」
このサイトにある調査方法は、同一店舗で同一商品を、20分以内に、すべての国際ブランドのクレジットカードを使って購入し、その結果を比較するというシンプルなものです。そして、為替のレート換算日の違いによる有利、不利をなくすために、実際に請求された金額ではなく、レート換算日の三菱東京UFJ銀行の対顧客外国為替相場の公表中値(TTM)と実際の為替レートとを比較して、数字が優秀だった国際ブランドを、為替レートが良い国際ブランドとしました。
その調査結果を以下に示します。
第1回 ハワイでUSドルの為替レート調査
2010年4月3日(土)に1つ10ドル47セントの石けんをヒルトンホテル内のDFS GALLERIAで購入した結果。
国際ブランド カードの利用明細、またはカード会社に問い合わせて得たデータ レート換算日における三菱東京UFJ銀行の対顧客外国為替相場の公表中値と比較して何%為替レートが高いか 請求金額 レート換算日 為替レート Visa 1,005円 2010年4月5日(月) 1ドル=96.02円 1.72% (3位) MasterCard 996円 2010年4月5日(月) 1ドル=95.13円 0.77% (1位) JCB 999円 2010年4月7日(水) 1ドル=95.43円 1.78% (4位) アメリカン・エキスプレス 1,004円 2010年4月5日(月) 1ドル=96.02円 1.58% (2位) ダイナースクラブ 1,006円 2010年4月7日(水) 1ドル=96.02円 2.48% (5位)
三菱東京UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場の公表中値(TTM)
・2010年4月5日(月) → 1ドル=94.40円
・2010年4月7日(水) → 1ドル=93.76円
第2回 パリでユーロの為替レート調査
2010年9月18日(土)に1つ7ユーロの塩をフォション マドレーヌ本店で購入した結果。
国際ブランド カードの利用明細、またはカード会社に問い合わせて得たデータ 外為オンラインの午前10時のデータと比較して何%為替レートが高いか 請求金額 レート換算日* 為替レート Visa 801円 2010年9月20日(月) 1ユーロ=114.48円 2.22% (3位) MasterCard 794円 2010年9月20日(月) 1ユーロ=113.43円 1.28% (1位) JCB 804円 2010年9月22日(水) 1ユーロ=114.89円 1.79% (2位) アメリカン・エキスプレス 804円 2010年9月21日(火) 1ユーロ=114.86円 2.55% (5位) ダイナースクラブ 805円 2010年9月24日(金) 1ユーロ=115.04円 2.23% (4位)
外為オンラインの午前10時の為替データ
・2010年9月20日(月) → 1ユーロ=111.99円
・2010年9月21日(火) → 1ユーロ=112.00円
・2010年9月22日(水) → 1ユーロ=112.87円
・2010年9月24日(金) → 1ユーロ=112.53円
*2010年9月20日(月)は祝日で、三菱東京UFJ銀行の対顧客外国為替相場が公表されていないため、「第2回目 パリでユーロの為替レート調査」では、外為オンラインの午前10時のデータと比較した。
第3回 タイでバーツの為替レート調査
2010年9月26日(日)に1つ315バーツのバスソルトをキング パワーDFSで購入した結果。
国際ブランド カードの利用明細、またはカード会社に問い合わせて得たデータ レート換算日における三菱東京UFJ銀行の対顧客外国為替相場の公表中値と比較して何%為替レートが高いか 請求金額 レート換算日 為替レート Visa 884円 2010年9月28日(火) 1バーツ=2.808円 1.74% (1位) MasterCard 886円 2010年9月28日(火) 1バーツ=2.813円 1.92% (2位) JCB 885円 2010年9月29日(水) 1バーツ=2.811円 2.22% (3位) アメリカン・エキスプレス 888円 2010年9月27日(月) 1バーツ=2.819円 2.51% (4位) ダイナースクラブ 903円 2010年9月29日(水) 1バーツ=2.867円 4.25% (5位) 三菱東京UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場の公表中値(TTM)
・2010年9月27日(月) → 1バーツ=2.75円
・2010年9月28日(火) → 1バーツ=2.76円
・2010年9月29日(水) → 1バーツ=2.75円
第4回 シンガポールでシンガポールドルの為替レート調査
2010年12月16日(木)に1缶19シンガポールドルの紅茶をラッフルズホテルのギフトショップで購入した結果。
国際ブランド カードの利用明細、またはカード会社に問い合わせて得たデータ レート換算日における三菱東京UFJ銀行の対顧客外国為替相場の公表中値と比較して何%為替レートが高いか 請求金額 レート換算日 為替レート Visa 1,239円 2010年12月17日(金) 1シンガポールドル=65.22円 2.00% (3位) MasterCard 1,234円 2010年12月17日(金) 1シンガポールドル=64.95円 1.58% (1位) JCB 1,235円 2010年12月17日(金) 1シンガポールドル=65.04円 1.72% (2位) アメリカン・エキスプレス 1,245円 2010年12月16日(木) 1シンガポールドル=65.53円 2.30% (4位) ダイナースクラブ 1,241円 2010年12月20日(月) 1シンガポールドル=65.31円 2.62% (5位) 三菱東京UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場の公表中値(TTM)
・2010年12月16日(木) → 1シンガポールドル=64.06円
・2010年12月17日(金) → 1シンガポールドル=63.94円
・2010年12月20日(月) → 1シンガポールドル=63.64円
引用:クレジットカード完全比較「為替レートの良いクレジットカードでお得に海外旅行」
さまざまな国で商品を実際に購入して調査した結果、レート換算日の三菱東京UFJ銀行の対顧客外国為替相場の公表中値(TTM)と実際の為替レートとを比較して、最も為替レートが良かったのは、マスターカード(MasterCard)でした。これに、Visa、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブの順で続きます。なお、マスターカードとVisaは、為替レートが良いだけでなく、為替のレート換算日が他の国際ブランドよりも早いというメリットもあります。
さらに、マスターカードは加盟店数が多いのです。つまり利用できる機会が多いということになります。海外でクレジットカードを利用できるお店では、マスターカードは利用できる、と言っても過言ではないということです。
以上より、為替レートの良さ、そして加盟店数を考慮して導き出される結論は、
「海外で使うのなら、マスターカードが最もお得な国際ブランド」
ということになります。
いかがでしたか。
クレジットカードの国際ブランドによって、為替レートに良しあしがあることが分かりました。
今回ご紹介したサイトの調査結果では、為替レートの良い国際ブランドと悪い国際ブランドとでは1%以上の差がありました。つまり、これは、海外で10万円クレジットカードを利用すると、1,000円以上の差がつくということです。そして、利用額が高くなるほど、差は大きくなるということになります。
一サイトで報告されている結果がすべてではないでしょうが、一応の参考になるとは思います。
今回ご紹介した為替レートのことも考慮しつつ、海外旅行を楽しんでいただきたいと思います。
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海外のホテルやレストラン、デパートでは、大概の場合、クレジットカードを使って支払うことが可能です。
しかし、チップの支払い、交通機関の利用などのシーンでは現金が必要になります。海外で多額の現金を持ち歩くのは危険ですので、このような場合には、クレジットカードの「海外キャッシング」を利用し、現地通貨を引き出すのが便利です。
そこで、今回は、海外キャッシングが利用可能なATMとその操作方法、そして、キャッシングしたお金の返済についてご説明します。
クレジットカードの「海外キャッシング」を利用すれば、クレジットカードを使って海外のATMで現地通貨を引き出すことができます(正確には、クレジット会社から現地通貨を借ります。)。
クレジットカードごとに海外キャッシングが利用可能なATMの国際ブランドを以下の表にまとめましたので、ご参照ください。
クレジットカードの名称 | ATMの国際ブランド |
JCBカード | JCB |
ジャックスカード | Visa JCB MasterCard |
三井住友カード | Visa MasterCard |
三菱UFJニコス | Visa JCB MasterCard |
オリコカード | Visa JCB MasterCard |
イオンカード | Visa JCB MasterCard |
楽天カード | Visa JCB MasterCard |
セブンカード | Visa JCB |
ポケットカード | Visa JCB MasterCard |
セゾンカード | Visa JCB MasterCard American Express |
UCカード | Visa MasterCard |
セディナカード | Visa JCB MasterCard |
ライフカード | Visa JCB MasterCard |
リクルートカード | Visa JCB |
SBIカード | MasterCard |
NTTグループカード | Visa MasterCard |
エポスカード | Visa |
JALカード | Visa JCB MasterCard Diners |
ANAカード | Visa JCB MasterCard Diners |
シティカード | Visa MasterCard Diners |
ダイナースクラブカード | Diners |
海外では、ATMは、空港、駅、ホテル、ショッピングセンターなど、あらゆるところに設置されています。国際ブランドのATMには、日本でもおなじみのロゴマークが目につく所に掲示されています。これを頼りに、所持しているカードに対応した国際ブランドのロゴマークのあるATMを利用しましょう。また、カード会社の公式サイトからも、外国のATMの所在地が確認できます。
ATMは、画面の指示に従って、ボタンやキーを押すだけで利用できます。しかし、海外に設置されているATMでは、日本語による案内はされていません。このため、ATMを操作する際に混乱してしまうおそれがあります。
そこで、JCBの公式サイトには、ATMの操作方法が、英語による表示例に対応させて分かりやすく紹介されています。こちらをぜひ参考にしてみてください。
MasterCardの公式サイトでは、実際のATMの画面を模したシミュレーションにより、ATMの操作を体験できます。画面上で体験をすることで、理解を深めることができます。
・MasterCardの公式サイト「ATMシミュレーション」
また、Visaについても、公式サイトにATMの操作方法が紹介されています。以下に、その内容を抜粋します。
STEP1
カードを挿入
ATMにVisaカードを挿入します。
挿入の仕方は日本と違い、主に5種類あります。事前に予習しておきましょう。
STEP2
画面を見て操作開始 使用言語を選択
日本語が使えるATMなら、日本語を選べばわかりやすいです。日本語が使えない機種の場合、ほとんどの場合英語が使えます。
STEP3
ATMを操作し、現地通貨を引き出す
暗証番号を入力し、お取引の種類を選択します。カードの種別や口座を選んで、金額を指定すれば、現金が受け取れます。ご利用明細の受け取りも忘れずに。
STEP4
現金を引き出し終わったら
最終画面で「取引を続けますか?」と表示される場合があります。その際は必ず「NO」を選択して、操作を完全に終了させましょう。
クレジットカードを使って海外キャッシングをする場合、利息が発生します。利息は日割りで加算されますので、早く返済すればするほど利息を節約することができます。その場合、「繰り上げ返済」を利用するのが効果的です。「繰り上げ返済」とは、本来の支払日よりも早く返済する方法です。
この繰り上げ返済の方法は簡単です。具体的には、その旨をカード会社に電話連絡し、その日までの利息を計算した支払金額と振込み口座を教えてもらい、その口座にお金を振り込んで完了です(振込手数料は利用者負担)。なお、一部のカード会社では、インターネットを介して対応が可能です。
海外で、クレジットカードを使ってATMからお金を引き出す場合、ATMの操作をどうすればよいかなど、不安に感じることがあります。しかし、カード会社の公式サイトには、ATMの操作方法などが分かりやすく紹介されています。海外に渡航される前に、ぜひ確認しておきたいですね。
また、クレジットカードでキャッシングをすれば、当然、返済が求められます。くれぐれも計画的な利用を心掛けたいものですね。
クレジットカードを賢く、そして計画的に利用して、海外での滞在を快適に楽しみましょう。
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